ヤフーと子会社のオーバーチュアは17日、新しいネット広告サービス「インタレストマッチ」を今秋から始めると発表した。ネットユーザーの関心と現在ユーザーが見ているページの内容から分析して、効果が高いと想定されるテキスト広告を配信していく。まずはヤフーの主要サービスで配信を始めて、早期に月間200億ページへの配信を目指す。
インタレストマッチはユーザーのウェブサイト閲覧履歴やヤフーのIDにひも付けられた性別や年齢の情報、現在閲覧しているページの内容、時間帯などを総合的に分析して最適な広告をテキストで表示する。ユーザーの閲覧履歴から広告を配信する行動ターゲティング広告とウェブサイトに書かれている内容にあわせた広告を配信するコンテンツマッチ型広告を組み合わせたようなものだという。日本で独自に開発した。
例えば、20代のフリーライターの女性がここ数週間で国内旅行のページや沖縄に関するページを見たことがあって、たまたまサッカーのニュースを見た際にはサッカー用品、沖縄旅行、国内旅行の広告を表示する。
まず「Yahoo!JAPAN」のニュースや天気などのサービスで配信を始めて、早期に月間200億ページ(現在のYahoo!JAPANの閲覧数400億ページの半分)への配信を目指すという。また広告配信で提携した企業のサイトや個人のブログ、携帯サイト向けにも配信する。
広告主はユーザーがインタレストマッチの広告をクリックした際に広告料金を支払うことになる。会見したヤフーの井上雅博社長は「(広告収益の主力である)ディスプレー型広告と検索連動型広告に並ぶ収益源になる可能性がある」と話した。
[2008年7月17日/IT PLUS]
NHKが12月に始めるインターネット経由での番組有料配信サービスの詳細が明らかになった。CATV最大手のジュピターテレコム(JCOM)や家電各社が出資するネット配信会社などと提携、人気ドラマなど約20の番組を放送翌日から最大10日間配信するほか、過去の人気番組約1000作品も提供する。4月の改正放送法施行でNHKの配信事業が解禁されるのに伴う新サービスで、放送番組の本格的なネット配信は国内初となる。
NHKによるネット配信事業は4月に施行される改正放送法で認められる。地上波で放送された番組をほぼそのまま家庭の薄型テレビやパソコンに配信する国内で初めてのサービスとなる。新サービス名は「NHKオンデマンド」。光ファイバーなど大容量通信回線を通じてハイビジョン画質で番組を提供する。テレビ向けでは、松下電器産業やソニーなどが出資し2006年に設立したネット配信会社、アクトビラ(東京・港)やCATV国内最大手のJCOMに配信を委託。パソコン向けではNHKの専用ポータル(玄関)サイトを通じて配信する。
[2008年3月25日/日本経済新聞 朝刊]
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米インターネット検索大手グーグル(Nasdaq:GOOG)は、テレビ放送向けの免許対象外、未使用となっている周波数帯「ホワイトスペース」を使ってインターネットサービスを提供するための取り組みを再開した。
グーグルが米国でのラジオ周波数帯域の入札において「幸せな敗者」となってからまだ1週間もたっていない。
グーグルは、米連邦通信委員会(FCC)への書簡で、より幅広く低価格な帯域幅上のインターネットアクセスの実現を目指し、免許対象外となっているホワイトスペースを開放するよう政府に要請している。
グーグルのワシントン在住の電気通信メディア弁護士、リチャード・ウィット氏は書簡で「グーグルがこれまで指摘してきたように、この国で実行可能な周波数の大半が単に未使用のまま、あるいはほとんど活用されていない」と指摘した。
グーグルは、衛星・ケーブルサービスに接続されていないテレビのチャンネル2と51の間に位置するホワイトスペースが、「すべての米国人に、いつでもどこからでも無線ブロードバンドへのアクセスを提供する一生に一度の機会」を提供すると述べた。
さらにウィット氏は、この周波数帯を解放することは「既存のブロードバンドサービスプロバイダーに切望される競争をもたらす」としている。
FCCからコメントは得られなかった。FCCのケビン・マーティン委員長を含む委員の大半は、駆使される技術が既存のテレビ放送シグナルに干渉しないほど十分に堅固であることを前提に、ホワイトスペースの使用を支持するとこれまで示唆してきた。
グーグルがFCCにホワイトスペースを開放するよう促したのはこれが初めてではないが、同社がラジオ周波数帯域をめぐり終了したばかりのFCCの入札に関わったことを踏まえると、FCCに対するグーグルの公開書簡は注目に値するものだった。
グーグルは、通信事業向け周波数帯域をめぐる入札で、地域通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ(NYSE:VZ)と英携帯電話サービス大手ボーダフォン・グループ(NYSE:VOD)の合弁会社であるベライゾン・ワイヤレスに大規模な事業免許の取得をめぐって敗れた。しかしグーグルは、顧客が望むいかなる電話、ソフトウエアを周波数帯の一部で使用できるようにするオープン・アクセス条項を認めるようFCCをすでに要請していた。
グーグルは「アンドロイド」と呼ばれる携帯電話ソフトウエアを開発している。いくつかの機器メーカーは今後開発される携帯電話端末に電力を供給するのにアンドロイドを使用している。ウィット氏は、グーグルが「複数のホワイトスペース」で作動する機器の原型を提出する計画はないとしたが、未使用の周波数帯はアンドロイド電話に「極めて良く合う」だろうと指摘した。アンドロイド電話は現在「周波数帯向けの拠点を持たない」。
一方、テレビ局は、テレビ番組への干渉が発生し、政府が義務づけている2009年のアナログからデジタル放送への切り替えに支障をきたすことを懸念し、ホワイトスペースの使用に反対している。
しかしグーグルは書簡でFCCに、シグナルが相互に干渉しないよう設計されている「周波数帯検出法」などを含めた一連の重複技術を採用するよう促した。ウィット氏は「グーグルはこうした計画の実施に受けて必要な技術サポートを第三者に無料で提供するのにも意欲的だ」と述べた。
YouTubeは米国時間3月21日の午前中、第2回の「YouTube Video Awards」の受賞作品を発表した。
Googleが2006年から傘下に収めているYouTubeは、「Adorable(かわいらしい)」「Creative(創造的)」「Comedy(コメディ)」といった部門で2007年にYouTubeに投稿されたオリジナルビデオに対してユーザーの投票に基づいて賞を授与した。YouTubeによると賞品は「自慢する権利、トロフィー、2008年に開催されるイベントへの特別招待」だそうだ。
なるほど、どのビデオも多少はおもしろいというわけだ。「Adorable」部門の受賞作品は、笑うたびに倒れる赤ちゃんのビデオだ(10年後に赤ちゃんの友達がこのビデオの存在に気づいてしまったらどうなるのだろう)。「Creative」部門の受賞作品は、いやというほど見飽きた「人間テトリス」のビデオだ。そして「Music(音楽)」部門の勝者は2007年に誰もが見ていた「Chocolate Rain」のビデオだ。
ただしYouTubeの文化は、賞の授与という行為にはあまりなじまない。良くも悪くもYouTubeは厳密な意味でのクリエイティブな前線基地というよりは文化的な拠点である。確かにそこには多数のすばらしいオリジナルコンテンツが存在するし、GoogleがYouTubeの注目度アップに貢献した間抜けないたずらビデオや海賊版コンテンツよりも、良質な作品に注目を集めたいと考えたとしても驚くべきことではない。
しかし、YouTubeのコンテンツは必ずしも高品質でオリジナリティが高いから人気が出るというものではない。Rickroll現象(YouTubeで視聴者を偽のリンクで誘ってRick Astleyの「Never Gonna Give You Up」のミュージックビデオにリダイレクトしてしまういたずら)が良い例だ。人々が友人をだましてこの80年代のミュージックビデオを見させることに快感を覚えるため、このビデオが何百万回も視聴されている。いや、それより現在人気のあるクリップは、おもしろいひねりのきいた英国の公共広告ビデオかもしれない。
または、その点から言えば今週のYouTubeのナンバー1ビデオはBarack Obama氏の最新のスピーチだ。
インターネット広告の市場規模(広告制作費除く)は2007年に4591億円と06年より26%増えた。電通総研によれば、11年には7500億円超に達する見通し。特に市場拡大をけん引すると見られるのが、検索したキーワードに応じて広告を配信する「検索連動型」やサイトの内容を解析して関連する広告を配信する「コンテンツ連動型」と、携帯向け広告だ。
検索連動型やコンテンツ連動型を合わせた伸び率は11年に対前年で10%とみられる。これらはより的確にネットユーザーの関心が高い内容の広告を配信できるため、他の手法に比べてクリックされる確率が高いとされる。実際にサイト訪問者がクリックした場合にのみ広告費が発生する仕組みのため、小規模な事業者でも広告を出稿しやすい。携帯サイト向け広告も高速データ通信やネット接続の定額制が普及するにつれ、拡大が見込まれる。携帯でネットを利用する人は10―20代を中心にパソコンよりも多くなっている。ネット広告各社は携帯向けに力を入れており、同分野の11年の対前年伸び率は16%弱の見通しだ。
[2008年3月25日/日経産業新聞]